西日本新聞朝刊コラム【倖せデコボコ】

⑳「出会わされる」という感覚

結婚が決まったカップルに「一見、全く合わなさそうなのに、よく出会わせてくれましたよね」とうれしい言葉をもらうことがあります。私は自分なりのマッチングの原則を持っていますが、決め手になるのはツーショットを思い描いたときのしっくり感。そして、自分の好き嫌いや思い込みを入れない「私情を捨て無心で」ということを大事にしています。「出会わせた」というより、自然に出会えるはずの2人がタイミングを外したので、神様が私を使って2人を結び付けた、という感覚なんです。
結婚相談所はたくさんあり、同じ所に同じ時期にいないと出会えないわけで、さらに、同じこの時代に生まれていないと出会えません。どんな出会いにも大きな力が働いていると感じられると、婚活に必要な「出会わされる」という感覚を持てます。
出会いを待っていた人が、婚活しようと決めて積極的に動き始めたとたん、この感覚を忘れてしまいがちです。面接官のように相手をジャッジしたり、条件で選ぼうとしたり。その結果、自然と出会うはずの相手に近づいていくルートから、外れてしまうような気がします。
(婚活事業所アイライン代表、福岡市)