凄腕編集長より、独身の娘息子を持つ親御さんの婚活についても、書いてほしいという依頼を受けて書いたコラムです。

現在、私の両親は、89歳と87歳。実家の鹿児島に帰る度に、今でも娘の倖せを、心から願ってくれるありがたい両親です。感謝しかありません。

【倖せデコボコ】⑰親の期待に応えたいけど・・・

私は29歳の時、母親から「お母さんは、先に話を聞いてきたんだけど、行ってみて」と札束の入った封筒を渡されて大手結婚相談所に入会した経験があります。
当時「娘が結婚できないのは親の責任だ」と母に言った方がいたそうで、母親の必死な顔を見て拒めませんでした。

そして親の期待に応えられない中、「親孝行って何をしたらいい?」と訊いて「結婚してくれたら一番の親孝行」と言われた時には、かなりへこみました。アイラインにも、親御さんに言われて入会に来る方がいらっしゃいます。あの頃の私のように「親が喜んでくれる」という気持ちで。もちろん結婚は親のためにするものではないことは、分かっていますが、子どもは親の期待に応えたいのです。

昔は周りの人が世話を焼いてくれることが多々ありましたが、今は言ってくれるのは親だけかもしれません。
だからプッシュしてくれる親の存在はありがたいことです。
親が婚活に関わる傾向は年々高まっていて、親の代理お見合いまである時代ですが、度が過ぎると親の都合や願望を押し付けがちで、親子関係まで悪くしてしまいます。表に出ずに後押しする姿勢が大事ですね。
(婚活事業所アイライン代表、福岡市)
西日本新聞朝刊コラム